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旅行1日目/旅立ち編

※自分のための備忘録的に書いていたら、やたら長くなってしまいました。ご興味のある方はどうぞ。
 
 
 18時45分の便でシンガポールへ発った。遅い時間のフライトは家を出るまでのんびりできていいな、などと思っていたのだけど、結局、直前まで仕事をしたり、メールを書いたりしていて、時間ギリギリに家を飛び出した。こういうときは、忘れ物がありそうで怖い。パスポートは持ったよな……。
 
 成田空港の駅に着く直前、何気なくiPhoneでメールチェックをしたところ、かつての会社の後輩から「今日・明日中に返事がほしい」という急な問い合わせが来ていた。そんなに頻繁に連絡をとっているわけじゃないのに、よりによってこのタイミングかい! すぐに返事ができる内容ではなさそうだったので、とりあえず本人に電話をして、「かくかくしかじかで、明日になったら返事ができるかもしれない」という旨を伝えた。
 
 会話の中で、その後輩と数名が最近、かつての同僚の新居に遊びにいったらしいことがわかった。新居には私も一緒に行こう、と誘われていた気がしたのだけれど、そうか、私には何の連絡もないままみなさんで楽しくお呼ばれしてきたのか…。私って、友達いないんだね…。旅行前だというのに、テンションはいきなり大暴落。半泣きの状態で北ウイングへとぼとぼと向かったところ、自分のフライトが南ウイングだったことに気付き、ますます落ち込む。
 
 ノースウエスト航空のカウンターでチェックインをしようとして、「セルフ・チェックイン(ATMのような機械を使った自動チェックイン)もできるんですよね?」と、係員にたずねたところ、「どちらへ行かれるんですか? シンガポール? もう時間がないので早く中に入ってください」と追い立てられる。この時、出発時刻まで1時間30分。そんなにギリギリでもないはずなのに、なぜ追い立てられたのかさっぱり分からない。しかも、係員の態度がとっても悪い。またもや落ち込む。
 
 どうにかこうにか出国手続きをすべて終えると、出発時刻の50分ほど前から搭乗手続きが始まっているようだった。搭乗手続きって、こんなに早かったっけ。まあ、ともかく、無事に席に着くことができた。あとは、飛行機が自動的にシンガポールへ連れて行ってくれる。
 
 ところで、待てど暮らせど隣の席には誰もこない。どうやら、2つ並んだ席を私ひとりで独占できるようだ。いつもなら「広く使える!」とウキウキするところだけれど、落ち込んでいるだけに、「やっぱり私はひとり…。シンガポールまで7時間、ひとり…」とますますドツボにはまる。離陸してすぐに、タイガービールを注文した。ムリヤリにでも景気をつけないと、やってられなかったのだ。タイガービールはあっさりした口当たりで、とってもおいしかった。
 
Img_1998
 
 飛行中、映画を2本観た。本当は『リトル・ミス・サンシャイン』の監督の新作『サンシャイン・クリーニング』が上映されていたのでそっちを観たかったのだけど、これはピロシと観たほうが話のタネになるだろうと思い、ぐっとこらえて別のを選んだ。
 
 気分を盛り上げるため、ジム・キャリー主演のコメディ『イエスマン』を選んだ。ジム・キャリーを見るのは久しぶりで、あんまり老けていたのでびっくりした。ストーリーはというと、特に何の工夫もないコメディで、ちっとも面白くなかった。
 
 途中で出された機内食は、ショボかった。でも、たったの2万7000円で日本からシンガポールに連れて行ってくれて、さらにはシンガポールから日本へ帰してくれて、おまけにご飯まで出してくれるのだから、ほとんどタダみたいな値段ですよね、と思った。
 
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 2作目は、少しは内容のある作品にしようと思って『レボリューショナリー・ロード』を選んだ。主演はレオナルド・ディカプリオとケイト・ウィンスレット。結婚して数年たった夫婦の葛藤や衝突を描いた作品で、最終的に、2人は新しく進むべき道を見いだすのだろうと思っていた。ところがどっこい、これがまあ実に暗いお話で、盛り上がりかけていた気分もすっかりズンドコに逆戻りしたところで無事、飛行機はシンガポールのチャンギ国際空港に到着した。
 
 入国手続きを終えて空港のフロアに出ると、深夜の1時だというのに出迎えの人や、出発を待つ人たちがたくさんいた。周囲を見回すと、どこもきれいで、安全そうで、深夜だからといって身の危険を心配する必要はなさそうだった。
 
Img_2006
 
 事前に調べた情報によると、空港から市内へ向かうシャトルバスやMRT(地下鉄)はすでに終電の時刻を過ぎていて、タクシーを利用するしかない。深夜時刻が加算されるので、タクシー料金はおそらく3500〜4000円。ただ、せっかく安い航空券をとったのに、そのために余計なタクシー代を支払うのは何ともアホらしい。
 
 ダメもとでインフォメーション・カウンターのお姉ちゃんに聞いてみると、市内の主要ホテルに送ってくれるシャトルがまだ運行しているとのこと。やった! シャトルは9ドル(約600円)なので、タクシーで行くよりずっと節約になる。受付の兄ちゃんに聞いてみると、ユースホステルの目の前まで送ってくれるという。よかった! どうやら、「シャトルは深夜0時まで」という情報は誤りのようで、実際は24時間運行しているのかもしれなかった。
 
 それにしてもインフォメーション・カウンターの姉ちゃんといい、シャトルの受付の兄ちゃんといい、みんなとても親切に、礼儀正しく対応してくれる。心が弱り気味だっただけに、人の親切が身に染みる…。
  
 シャトルの窓から見たシンガポールの街は、深夜だというのに明るくて、人も歩いていて、廃れた感じがちっともしなかった。噂どおりの、きれいな街。
 
 ようやくホステルに着いたころには、午前2時半を回っていた。事前に連絡しておいたので、スタッフが受付で待っていてくれた。細っこくてちっちゃい、黒髪ショートカットの女の子。チェックインの後、建物の中を案内してもらう。ネットの写真で見たとおり、とてもきれいなホステルだ。
 
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 ひととおり案内してもらった後、女の子と別れてまずはトイレに行き、それから部屋へ向かった。ところが、何度トライしてもカードキーが開かない。ほかの宿泊客はもう寝ているので、あまり何度もガチャガチャやっては迷惑になる。困り果て、助けを求めにフロントへ戻ると、女の子はすでに寝てしまったようで、そこには誰もいなかった…。
 
 仕方なく部屋へ戻り、再びドアを開けようとガチャガチャやっていると、まだ起きていたらしい西洋人の女子が内側からドアを開けてくれた。「私もさっき、開けられなくて苦労したのよ」と言っているところから考えるに、カギを開けるにはちょっとしたコツがいるらしい。ともあれ部屋に入ることができて、ほっとした。西洋女子にお礼を言って、音を立てないように、そろりそろりと荷解きを始めた。
 
 よし、シャワーを浴びて寝るぞ!…と思ったところで、ふと気付く。部屋を出たらまた、カギを開けられなくなる可能性が高い。さっきの西洋女子も寝てしまった。もう、ドアを開けてくれる人はいない。つまり、私は明日の朝まで、この部屋から出られないのだった…。
 
 シャワーを浴びるどころか水も飲むことができず、そういえば機内食を食べてから何も口にしていないので胃の中はからっぽで、まるで健康診断の前日のような心境でベッドに入った。
 
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